隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「俺、毎日メールしてたよね。、、どうして話してくれなかったの?」
光さんは不機嫌な雰囲気を隠す事もせずに、低い声で唸るように呟く。
「、、そんな大した事じゃないんです。」
「大した事じゃない?金さえ出せば抱かせてくれるとか?どこかの超大金持ちの愛人として囲われているっていう話が?大したことじゃないって?営業の奴に聞いたけど、相当陰湿な嫌がらせに合ってるんだろ?、、なんで俺に言わない?そんなに頼りないかな。」
「違いますっ、、!そうやって心配させてしまうと思ったから言わなかったんです。それに、、そうなるように仕向けたんですからこれでいいんですよ。私は平気です。だからそんな怖い顔しないでください。、、ね?」
なだめるように笑い掛けるが、眉間の皺は更に深く刻まれた。
そして無理矢理、助手席へと押し込まれた。
「取り敢えず、うちに連れて行くよ。そんなにやつれて、、平気だなんてよく言うよ。食事も喉に通ってなかったんじゃないの。うちで何か食べよう。」