隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
鏡で見る限りでは、変わらないように見えていたが光さんには直ぐに食事を抜いている事を見抜かれてしまった。
「、、ごめんなさい、光さん。結果迷惑を掛けてしまって。確かに最近は食事を抜きだちでしたが、それとこれとは無関係なんです。ただ単に食欲がないだけでして。」
「駄目だよ。吐いてでも食べさせるから。そのつもりでね?」
横顔でもビリビリと伝わる怒り。
真っ直ぐ前だけを見ながら掛けられた言葉に、黙り込むしか出来ない。
そんな光さんの横顔は、最後に見た圭くんの横顔に何処と無く似ていて思わず俯いた。
「、、晶帆がそんな目に遭ってるなんて知らなかったんだ。自分の好きな子を側で守れなかった事、自分に腹が立ってる。晶帆は直ぐに迷惑だって口にするけど、そんなの迷惑だなんて思ってない。寧ろ独りで抱え込まれてる方がよっぽど迷惑なんだよっ、、!晶帆の事が大事だから、、傷ついて欲しくなんだ。それだけは分かってほしい。でもキツイ言い方してごめん。謝るから顔を上げて、、?」