隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜

そう言って貰えると少しだけ気も楽になった。






「お言葉に甘えてお迎え、、お待ちしてます。」

「ん。、、じゃあまた夜に。無理だけはしないようにね。本当に耐えられなくなったら逃げていいんだから。俺はいつでも受け止める覚悟は出来てる。だから一人で抱え込まないように。」

「はい、、ありがとうございます。」





車に乗り込んで手を上げて颯爽と帰っていく光さんの姿を見えなくなるまで見送った。

私の事を好きだと言ってくれるあんなに素敵な人を好きになれたなら、きっと幸せなのにどうして上手くいかないんだろう。




人の心はそんな簡単には出来てなくて、もう随分会ってない彼の姿が浮かんで胸が締め付けられた。







、、今頃どうしているのかな。


離れれば、忘れられると思っていた。

でも寂しさや愛おしさは増すばかりで私の中から全然出て行ってくれない。







「会いたいよ、、、。」


小さく呟いた本音は真っ暗で静かな部屋に響いたのだった。

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