隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


急に莉子ちゃんに髪をかき上げられ驚いてしまう。

何かを見つけたらしい悪戯っぽい表情をした莉子ちゃんと目が合う。







「はい、ご馳走様。昨日もそんなに離してもらえなかったの?津川さんてばもう30過ぎてるのに元気だね〜〜。でも、いくら晶帆が可愛いからって受付嬢にこんな見えるとこには付けちゃダメでしょ、大人として。ほーんと独占欲強いね〜。」

「そ、そんなんじゃないと思う、、よ?癖、、みたいな?特に意味はないと思うし。」

「えー、、、晶帆ってば、もしかしてまだ津川さんが2人の利害が一致したから付き合ってるって思ってる?もう3年も続いてるのに?」







呆れ顔の莉子ちゃん。


実は莉子ちゃんは、圭くんと私が〝恋人〟になった経緯を知っている数少ない人物だ。

何故私達が付き合っているのか事情を知っているのに、たまにこういう事を言う。









「勿論そうだよ。それ以外ないでしょ?ほら、、圭くんって女の子に、、、優しいから。」



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