隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「ずっと君と話してみたかったんだよ。凄い可愛い受付嬢がいるって有名だからね。それでいて彼氏がいないんだって?、、勿体ないなぁ。俺とかどう?これでも結構モテる方だと思ってるんだけど。アッチの経験も豊富だからうんっと可愛がってあげるよ?」
不敵な笑みを浮かべながら、握られた手を今度は撫でられてゾワゾワ身体が震える。
怖くて振り払いたいけど、お客様にそんな事出来るはずもなくてただ恐怖から耐えることしか出来ない。
「、、震えちゃって可愛いね。俺、Sだからそういう反応されるとゾクゾクするわ〜。もしかして君M?だったら相性バッチリじゃん。だったら強引なのもキライじゃないんだろ?」
耳元で囁かれ、手首を強く引かれお客様の隣に引き寄せられた。
そして耳を舐められた。
「やっ、、、!」
その気持ち悪さに肩が跳ね上がる。
助けを求めようとロビーを見渡すとちらほらと人はいるものの目があった瞬間、逸らされた。
そしてあちこちから聞こえるクスクスと小さい笑い声。
「自業自得だよね、アレは。」
「まぢいい気味だわ。調子乗ってるからあぁいうのに引っかかるんだよ。」
「寧ろ自分から誘ったんじゃない?こんなロビーでよくやるよね〜。」