隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜



そう、彼は女の子に優しいのだ。

だから特別私だけに優しい訳ではない。


ちゃんと分かってる。
勘違いなんてしちゃいけない。



そう自分に言い聞かせると少し暗い気持ちになってしまいつい俯くと、莉子ちゃんから両肩に手を置かれた。










「、、津川さんって苦労するね。ま、今までの行いが悪かったから自業自得なんだけどやっぱり、、気の毒ね。」

「圭くんが苦労?確かに私の所為で苦労させてるけど、、自業自得ってどうして?」

「ん、こっちの話〜〜。今日もお昼は社食?時間合えば一緒にいこ!後で連絡するね〜。」






苦笑いしながら素早く社服に着替えた莉子ちゃんが、先にロッカーを出ていく。



それを見て手が止まっていたのに気づき、急いで受付の社服に着替える。

この会社の受付嬢の制服は可愛いいと評判だ。



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