隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「なんども言ってるけど、、俺本気だよ?だからフリとか無理だよ。」
断られてしまって、気まずくて俯いてしまうと両手を強く握られた。
驚いて顔を上げると、目を細めた光さんと目があってドキッとした。
「フリじゃなくてさ、、、俺と結婚しよう?」
「っ、、、!」
まさかのプロポーズに言葉が詰まる。
「そんなに構えないでいいからさ、、晶帆に今は気持ちがなくてもいい。少しずつでいいから俺を見て?」
「っ、、、!私なんかで、、いいんですか、、?私、光さんに見合うような人間じゃないですよ、、。それに、、、。」
光さんを利用するみたいで躊躇していると、手が伸びてきて頭を撫でられた。
顔を上げると光さんは困ったような表情をしていて、優しく微笑んでいた。
「、、晶帆はいい女だよ。誰もがその魅力に取り憑かれちゃうくらいに。だからそんなに卑屈にならないで?今は何も考えずに俺に流されてみない?無理強いは絶対にしないから。俺を、、信じて、、?」
光さんのその切ない声にゆっくり頷く。
「、、宜しくお願いします、、。」
プロポーズの返事をすると急に現実味が増してきて恥ずかしくて顔を上げられない。
光さんの顔を見れない。