隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


そして前からいる受付の先輩との人間関係だって大変だ。

気に入られなければ、確実にいびられる。

私の場合は、運がいい事に素敵な先輩に恵まれたがそうじゃないことの方が多い。


小さな女の園は、良いことばかりじゃない。


会社の顔である受付。

だからこそ、厳しく、でも時には優しく自分も先輩にそうしてもらったように真美ちゃんにも指導してきたつもりだ。

ここを辞めた後、真美ちゃんがそんな意思を継いでくれることを心から願っている。




ふと隣を見ると電話が終わった真美ちゃんが、書類の整理を始めたようだ。








「電話、どこからだったの?庶務課?それとも経理課?私、暫くの間なら1人でここ受け持つから行ってきて大丈夫だよ。」



そう声を掛けると、集めた書類を何故か胸に押し付けられた。





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