隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「、、、随分と余裕みたいだな吉村。それだけ余裕があるなら今のノルマの3倍くらいは行けるな?契約取ってくるまで戻ってくるなよ。、、あぁそれと、別れる予定はないから待たずに次にいけよ。」
そういって彼は吉村君を営業部から冷たく追い出した。
小刻みに震える吉村君は、何かを察した様で謝りながら逃げるように走り去った。
「悪い、、、待たせて。こんなに早く来るとは思ってなかったから。」
打って変わって、優しい声を出す彼。
そんな彼にドキドキしながら冷静を装って書類を彼に突き出す。
「い、いえ。とんでもありません。お預かりした書類はこちらになります。」
「助かったよ。ありがとう西村さん。命知らずの輩が多いから気をつけて受付に戻って?」
そう言ってゆっくり頬を撫でられた。
こんな営業部の人が見てる所でっ、、、!
恥ずかしくなり思わず下を向く。