隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「そんな所に立ってたら、後ろの人の迷惑になるだろ?、、、こっちにおいで。」
周りにいた女性からは、少し悲鳴のような声が上がって彼から離れようと腕を引くが離してくれない。
「津川さんっ、ここ会社ですっ、、!それに、人が見てますっ、、、、!」
「俺は見られても構わないけど?なにより今は昼休憩だ。プライベートの時間だろう?恋人の手を握ろうとも俺の勝手だ。」
「そ、そうかもしれませんけどっ、、目立ってますっ!取り敢えず一旦手を離して下さいっ、、、お願いします!」
涙目になりながら訴えるとため息が聞こえた。
「ほら、津川さん。晶帆が困ってますよ〜〜。取り敢えず座ってご飯たべましょうよ?」
そういって莉子ちゃんは1番近くのテーブルにオムライスが乗ったトレーを置き、そこに腰かけた。