隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
そんな有難いお誘いに、嬉しい気持ちを押し殺して冷静に答えた。
「お気遣いありがとうございます。でも、、私は大丈夫です。晶帆と違ってちゃーんと自分を分かってますから。」
そう言って晶帆を見ると、優しく大事そうに抱きかかえられている姿が目に入って苦笑いをしてしまう。
羨ましくないなんていったら嘘になる。
好きな相手にこんな風に大事にされたいと誰もが願うだろう。
でも嫉ましいとは思わない。
だって自分と同じ境遇だった晶帆の幸せにそうな顔が見れて自分の事のようにとっても嬉しいから。
「津川さん、、、晶帆の事、宜しくお願いします。ではまた月曜日に。今日は本当にありがとうございました。昼夜ともにご馳走です。」
「ん、、じゃあ店長、山下さんまた。」