隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


自分でも泣きそうな顔をしているのが分かって、情けなく思った。


圭君を困らせたいわけじゃないのに、結果的に困らせる事しかできない。

唇を噛み締めていると、優しいキスをされた。







「そんなに噛み締めたら切れるでしょ。てかパーカー着てて欲しい理由だけど、どうせ晶帆の事だからまた勘違いして落ち込んでるんでしょ?、、、分からない?」

「わ、分かってるよ、、?確かに私には少し若すぎるデザインだったよね。ごめんなさい。圭君のパーカーお借りします。」







必死に笑顔を貼り付けて、彼のパーカーに腕を通した。


180センチ近い彼のパーカーを着ると、小柄な自分にはブカブカな丈でお尻までスッポリと隠れるロングパーカーのようなった。









「これで少しはマシ、、か。」



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