銀河のアイナ
3話 「ダークマター」





ある日の放課後


俺はサッカー部に所属する同級生
「ジャンプ」の後輩
「田口君」に頼まれ

ゴールポストの撤去 
グラウンドの水たまり掃除を
手伝わされる事に





 まぁ・・・


1年生の頃は・・・
俺も一応サッカー部に所属していたので
まぁ後輩に頼まれれば、悪い気はしない..



とは
正直ならないもなのだな・・・ 





だが、
ちゃんと手伝うところが
俺の良い所なのだ


























作業が終わった後は
後輩田口君による
ジャンプへの陰口大会


おいおい・・・・
ジャンプは「一応」お前の先輩であるし、

「一応」は、
俺の友達だって事を忘れてないか・?

(確かにアイツには俺も言いたい事は
山程あるが・・・)





























  でようやく今日は解散!  















田口「先輩!」
  

 「今日は本当にありがとうございました!」  



俺 「おう! いつでも歓迎だ!」

(適当な嘘っぱちを、また吐いてしまった)















田口「あと、アイナ先輩にも宜しくっす!」 

「最近体調崩しやすいみたいなので
今度保健室まで差し入れ持っていきます!」



俺「そっか!」 
 「なら今度はアイナも連れてくるわ!」 


田口「マジですか!

  先輩!楽しみにしてます!」















 俺 「おう~ 

    じゃぁな!また!」
























 気付けば、
 下校時間が18時を過ぎようとしていた















まだ夜間ではないが、
空を見上げると
すっかり夜になろうとしていたので、
うつむきながら、足を速めた















何故かこの時間帯は、
誰がする訳でもないのに、気持ちが焦る








中学3年
何とも言えないプレッシャーから
唯一解き放たれる瞬間










だが、漠然とした不安

















辺りを見渡すと
多分、仕事帰りで飲み終えたばかりなのか
フラフラとバスから降りるサラリーマン















 そういえば以前

 まだ夏真っ盛りだった7月




 あの日、アイナと一緒に下校中

 この場所で夜空を見上げながら俺に話していた


 至ってマニアックで、

 一般人には心底どうでも良い話を思い出した 






   















   ~約3か月前の午後19:30~ 







アイナと俺は珍しく一緒に下校していた
 























アイナ「ねぇネズ君?」



  

俺 「んん?」











アイナ 「銀河の周りは
    無数のダークマターで囲まれてるの」













「そのダークマターは、
正体は解らない沢山のパワーなの」













 「目に見えない沢山のパワー・・・・」












「私の解釈では、
全宇宙のエナジーの源は暗黒のパワーよ」




「正体を隠しながら身近に接近し、

「いつか敵に変わる」 
   













  














 「それが ダークマター!」











 
  ・・・・・はぁ・・・?















「私は危惧しているの」


「エナジーに囲まれているあの銀河で、
「パワーの圧力が
分散される事はないのか・・?って」

「いつかリミッターが壊れて
 全宇宙に
 大量の暗黒エナジーが
 放射される事はないのか?・・って」

       
   

  



  ・・・・暗黒・・・エナジー?












「ただのエナジーでも、
 エンジン(兵器)が加われば、
 文明に変化が起きる」
















「それを可能に出来るのは人類よね」











      ほう・・・


















「銀河にはそういった
宇宙の反乱を防ぐ為の
リミッターの役割をする
別のマターがあるはずよ」



私はそれを
  
   (ロマンスマター)と呼んでる」










「そのロマンスマターは
ダークマターと同じく
目に見えない組織なのか

  個体なのか・・・」







「いずれにしても
強力なパワーを持っているし

もしそのマターが消滅してしまったら・・・」


 
 俺 「...消滅してしまったら?...」



アイナ 「大変な事になるわ!」

 
































  ~ダークマターとロマンスマター~ 







アイナはたまに人格が変わったように、

銀河について 

ダークマターについて

中3女子とは思えない
「ロマンティックさ皆無」の
 独演会を開催するのである 





















 ~あれから、もうすっかり秋~




今日は何だか良い感じに疲れたな

今夜はぐっすり眠れそうだ!

有難う田口君!























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