死神メルの大事件

「ところでサポートって……烏さんは何が出来るんでしょうか」
「マサオだ」
「……はい?」
「俺の名前はマサオだ。烏なんて呼ぶんじゃねぇ」
 ……うん、そんな渋い顔で詰め寄ってきても羽が当たって痒いだけです
「それでマサオさんはどんな事が出来るのでしょうか」
「そうだな、まず俺は人間界に詳しい」
「はぁ……」
「とても詳しい」
「はい」
 何か道すがら通ってゆく鳥さん達が私達を避けるように飛んで行くんですが、そんなに恐いのでしょうか
 少し残念です

「それだけだ」
「ありがとうございます」
「お前、今俺の事馬鹿にしただろ」
「してませんよ。人間界に詳しいなんて尊敬します」
 でもなんで烏なんでしょうか
 烏って『絶版!魔女ってこんなだと思う』という本で魔女の僕だと思ってたんですが……
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