死神メルの大事件
「聞こえたか」
「はい。所々専門用語が入ってて分かりにくいでしたが」
というより、さっき生島さんのお家に来たばかりで窓の外から盗み聞きするとか……ストーカーさんみたいですね
勿論人間の方には私の姿は見えませんがマサオさんの姿は丸見えです
「一体どこの会話に専門用語なんかあったよ」
「脳梗塞とか……」
「……お前はこの原因を探る前にもう少し勉強した方がよさそうだな」
「ではマサオさんは脳梗塞がどんなものか説明出来るんですか?」
すると自分の羽をくちばしでついばんだ後に私を見て
「気になるのは『悪魔』というキーワードだな」
あ、私の質問は無視ですか。どことなく雰囲気が閻魔様に似てる気がします
「悪魔なんて非科学的なものは存在しませんよ」
「お前の存在自体、非科学的なのによく言えるな」