真実さんと正義くん(おまけ話更新中)
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結局、布団を移動させる気力も体力も無くなった真実は通勤用のカバンを机の上に置くと、中からスマホを取り出しふらふらと自分のベットに飛び込んだ。

「あれ、仕事は?」

「ん〜今日はもういいや。明日早めに行ってやるー」

正義はベットの端に座ると、真実の頭を優しくポンポンと撫でたり、毛先を指に絡めたりしている。

「真実は明日も仕事だよな?」

「そーだよー。明日も残業だろうけど例の先輩が休みだから今日よりは早く帰ってこれると思う」

「だよなー…ま、俺も連絡なしで帰ってきたし仕方ないか」

「ごめん、明後日は休みなんだけどねぇ」

「お、ならさ明後日デートしませんか?お嬢さん」

「え!?」

「うわっ!」

デートという言葉に思わず飛び起きた真実の目に驚いた正義の顔が飛び込んできた。

「明後日帰るんじゃないの!?」

「そうだけど、それでデートしないで帰る選択肢は無いよ」

「うわ〜会えるの今日だけかと思ってたから嬉しい!」

「俺も考えるけど、真実もデートプラン考えておいて」

「りょーかい」

敬礼しながら笑顔でそう答える真実を、笑顔を引っ込めた正義が真剣な眼差しで見つめてくる。
緊張が読み取れるその表情に首を傾げつつ、真実は姿勢を正した。

「どうかした?」

「俺もそうだから、真実が職場の人間関係に問題があっても今の仕事好きなのも、やりがい感じてるのもちゃんと分かってる上で言うんだけど…仕事辞めるきない?」

「―――え?」
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