夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】

自分の気持ちがモヤモヤしている理由は、もう分かっている。
認めなくてはいけない。

私は、バロンが好きなのだから。


けれど、今まで小さな狭い世界で生きてきた私。
住んでいた町や、働いていた職場で異性と知り合う機会はあったけど……。
なんと私は、今まで恋をした事がなかった。

17歳で初恋。
好きな人にどう接したらいいのか分からない。


バロンを”好き”だと認識してから、今まで……。

ーーそう、この三ヶ月!
彼と一緒に過ごしていた自分が不思議でしょうがない。
あんなに朝から晩まで一緒に居たのに、平気で過ごせていた自分が信じられない。


バロンがモニカ様の世話役になってしまって、寂しくて寂しくて……。
やっと一週間過ぎて、彼が私の元に帰ってきたというのに。

また、遠い。
あの一週間よりも今、更にバロンとの距離を遠く感じていた。
< 153 / 475 >

この作品をシェア

pagetop