夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】
(4)
バロンはいつだって、私と一緒に居てくれた。
どんな時も、私の元に来てくれた。
だから、私はそれが当たり前だと思っていたの。
でも、今回。
初めて貴方が私から離れて行って……。
貴方が傍にいなくなって……。
たくさん後悔した。
自分の気持ちに素直になれない自分。
貴方の優しさに甘えて、待っているだけだった自分。
初めての気持ちに戸惑って、苦しくて逃げていた自分。
……バカだね。
バロンが傍に居ない事の方が、ずっとずっと苦しくて、辛くて……。
どうしていいのか、分からない。
ーーけど、貴方の傍に居たいの。
傍にいても、いい?