夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】

「……。聞いたか?シュウ。
ワシの耳が悪いのかのぅ?」

「……ヴァロンが、微笑った?
ニヤリとしか、笑いませんよね?」

まるで「すごく恐ろしい事を聞いてしまった!」と、言う感じで……。
引き攣った笑いを浮かべるマスターさん達。


ーーヴァロン?
貴方は、普段一体どんな人なの?

もしかして、幼い自分が思い出を美化してしまったのかな?
と、少し不安になる。


「あ!でも、ギルさんも……。
アカリさんのお父様も、ヴァロンの事がお気に入りでしたよ?」

「!……え?」

「そういえば!」と、思い出したかのようにシュウさんが言った。


「当時のヴァロンは今よりも子供で生意気で……。
でもギルさんは持ち前の明るさで、いつもヴァロンに絡んで可愛がってましたね」

お父さんとヴァロンに接点があった。
その繋がりに、驚きと嬉しさが広がる。
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