夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】
「ほら、アカリも!
私達二人で作ったんですのよ!」
「あ。良かったら、どうぞ」
モニカに呼ばれて、私は傍に行くとクッキーを警備員達に差し出した。
「……よ、よろしいんですか?」
「自分!いただきます!」
「あ!私も、いただきますっ!」
始めは「受け取っていいものか?」と言いたげに、顔を見合わせていた警備達。
でも、私達の笑顔を見て、みんな次々と手作りお菓子に手を伸ばしてくれた。
「!……美味いです!」
「本当!これ、売り物に出来ますよ!」
彼等の褒め言葉に、モニカは「当然よ!」とドヤ顔。
みんな嬉しそうに、「美味い、美味い」とお菓子を頬張ってくれる。
作って、良かった。
和気藹々とした雰囲気に、私も思わず笑みがこぼれた。