夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】
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その夜。
大広間に響く楽しい音楽と、嬉しそうな笑い声。
私とモニカが企画したクリスマスパーティーを、みんな本当に楽しそうに喜んでくれた。
普段は大人数で一緒に食事なんて絶対に出来ない事だし、ご飯を食べながら話やゲームをする事なんて初めての事だった。
ゲームがひと段落して、ほろ酔いの警備長達が歌を歌う中。
私とモニカは飲み物を取りに大広間の端にあるテーブルへ向かう。
「みんな楽しそう。
頑張ってよかったですわね」
「モニカのお陰だよ。本当にありがとう」
私は笑顔でジュースの入ったグラスを渡しながら、お礼を言った。
彼女が「クリスマスパーティーをしよう!」なんて誘ってくれなかったら、みんなのこの笑顔はなかった。
普段の感謝を、みんなに伝える事も出来なかった。
集まってくれたみんなを見渡しながらジュースに口をつけると、モニカが「ふぅ」っと溜め息を吐くように口を開く。