夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】

「3月3日、アカリの誕生日。
俺の為に、これ着てくれる?」

「!……さ、3月3日?」

それはもう間近に迫った、私の18歳の誕生日だった。


っ……こんなに嬉しくて、幸せな誕生日、ないよ。

「ヴァロン!大好きっ」

私は振り返ると、歓喜の気持ちを表すように力一杯ヴァロンに抱き付いた。


「結婚式前日まで仕事詰まってるから一人にしちゃうけど、それ終わったら連休取れるからさ。
もう少し、我慢してて?」

「っ……うん!」

優しいヴァロンの言葉。
まさに、幸せいっぱい。
彼の暖かい腕の中で、私は笑顔で頷いた。
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