夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】

「……あ~。やっぱりこの色、駄目だった?
俺も白ってイマイチだと思ったんだけどさ、シュウがこういう時は白だって言うから……」

「ーーっ、そんな事ない!」

ヴァロンの勘違いな発言に、私は慌てて首を横に振った。


「そ……そうじゃ、なくて!
……か、格好良すぎるよ~っ」

持っていたブーケで真っ赤な顔を隠しながら、チラチラと目の前の彼を見つめる。


「……旦那様が、格好良すぎて。
私っ……ど、どうしたらいいの?」

「……。はぁッ……?!」

私のモジモジした言葉と態度に、ヴァロンも真っ赤になって口元を押さえて俯いた。
ヴァロンが照れてる時の、クセだ。

珍しく、照れてる。
可愛い。

格好良いのに意外に照れ屋なその姿が愛おしくて、愛おしくて……。
私はヴァロンの腕の中に飛び込んだ。
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