夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】
「……いいぜ、たくさん泣けよ。
その涙の分……。
いや、それ以上。俺が絶対にお前を笑顔にしてやる」
「な?」って、首を傾けて微笑まれたら、もう瞳が逸らせない。
……ほら。
やっぱり、ヴァロンの言葉は魔法。
「アカリ、愛してる」
その言葉だけで、私は一瞬で笑顔になっちゃうんだから……。
「ーー私も、ヴァロンを愛してる!」
そして、私を素直にさせてくれる。
微笑み合って。
私達は引き合わされるように、唇を重ねた。
ワアァーーッ……!!
と、みんなから祝福の拍手と歓声が上がる中。
また我に返った私はハッとして、真っ赤になってしまう。
「あ、言い忘れてた。
……綺麗だぜ、アカリ。
世界中の誰よりも、俺には1番良い女だ!」
ヴァロンの優しい言葉と笑顔。
不思議な呪文で、私は今日……。
世界一幸せな花嫁になった。
【後日談-終わり-】