夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】
全て、母親の計画的通りになる筈だった。
だが、産まれてきた子供は……。
両親に全く似ても似つかない、色素の薄い白金色の髪と瞳。
母親は俺を身籠った時、間違いなく俺の父親としか性行為をしていなかった。
完全な突然変異。
しかし。
娼婦という職業上、”母親が俺の父親以外と寝る可能性は十分にある”とされて、母親の計画は台無し。
しかも。子供の父親を偽り強請ろうした罪で、母親は全てを失った。
手元に残ったのは、なんの価値もない役立たずの俺。
路頭に迷った母親。
そんなある日、密売人が母親に言った。
『その子供を高値で買ってやる』
外国人とも、ハーフとも違う容姿の俺は希少価値が高いらしい。
母親は、喜んで……俺を売った。
……
…………。