夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】
結果、下剋上は防いだし。
アカリは俺の言った事を、相手を動揺させる為のハッタリだと思ってる。
全て、上手く収まった。
……だが。
今思い出しても、今日の俺は最悪だ。
白金バッジになって色んな仕事をしてきた。
その中で点数を付けるとしたら、間違いなく1番のマイナス点数だろうな。
「……。悪かった。
もう、しねぇよ……。気を付ける」
明らかに俺がおかしい。
私情に左右されて仕事が出来ないなんて、駄目だ。
そう思って素直に謝る俺を見て、ジジイは真っ青な顔をする。
「こりゃ……。
明日は槍が降るかのぅ……」
「今すぐこの場で息の根止めてやろうか?ジジイ」
「ま、まあ!
アカリさんには適当に話をしておくわいっ!
またの、ヴァロン」
ベッドから起き上がろうとする俺から逃げるように、ジジイは部屋から出て行った。