夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】
「……シュウ、ありがとな。
絶対に仕事に支障出さねぇようにする」
『信用してますよ。
ヴァロン様はこんな事くらいで人気を落としたりしないとね』
「当たり前だろ」
通信機の向こうから聞こえる親友の笑い声。
俺にも、守りたいものがあった。
『では、おやすみなさい。
ヴァロン、また明日』
「ああ。明日、な」
絶対に成功させる。
アカリの幸せも。
夢の配達人としての地位も守る。
考えろ。
最善の道を……。
今までの培った知識と経験。
技術も財力も、俺の持ってる全て使ってでも成功させる。
俺は通信機に送られてきたデータを見ながら、一晩中頭をフル回転させていた。