夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】
「アカリ様、申し訳御座いません!
気難しい年頃でして……」
「あ、いえ!
お気になさらないで下さいっ」
本当はすごくショックだったが、私は謝るアルク様に首を横に振って気にしていないように振る舞った。
私の方が年上なんだし、大人の対応をしなきゃね。
自分に言い聞かせて頑張る私。
ーーしかし。
モニカ様の態度の悪さはエスカレートする。
「……ここの食事、口に合わないわ」
「こら!モニカ!」
「もういらない。
気分が悪いから部屋を用意して頂戴」
モニカ様はまだ食事の残ったお皿にフォークとナイフをカシャンッと置くと、アルク様が止めるのも聞かずにナフキンで口を拭き席を立ち上がる。
彼女のその様子には、周りの使用人達も戸惑った様子で顔を見合わせていた。