Kissしちゃう?
第一章
1
暑く暑く、まるで蒸すような夏が終わって、秋の涼しい風が吹き始めた頃。
僕と早紀はほぼ横一線に並んで、自分たちが住む田舎町の目抜き通りを歩いた。
僕が幾分早足で歩き、やや後から早紀が「ハアハア」と息を荒げながら付いてくる。
「ちょっと、真二」
「何だよ?」
「早すぎるよ。あたし、体小さいし、普段運動不足だからすぐに息上がっちゃうの」
「ごめんな。俺、いつも早足なんだ。毎日、キャンパスまで急ぎ足で歩いていくからな」
「少しはあたしのこと考えてよ。もう」
早紀が心の中にある気持ちを出してしまったらしく、むくれる。
僕はそのむくれ方が可愛いと思った。
僕たちは今日の一限目にある講義に出席して、授業が終わった後、二人で町の中にある全国チェーンのハンバーガーショップに少し早いお昼ごはんを食べに出かけていた。
そう、その日は僕がただでさえ寝起きの悪い早紀にモーニングコールを入れるところか
暑く暑く、まるで蒸すような夏が終わって、秋の涼しい風が吹き始めた頃。
僕と早紀はほぼ横一線に並んで、自分たちが住む田舎町の目抜き通りを歩いた。
僕が幾分早足で歩き、やや後から早紀が「ハアハア」と息を荒げながら付いてくる。
「ちょっと、真二」
「何だよ?」
「早すぎるよ。あたし、体小さいし、普段運動不足だからすぐに息上がっちゃうの」
「ごめんな。俺、いつも早足なんだ。毎日、キャンパスまで急ぎ足で歩いていくからな」
「少しはあたしのこと考えてよ。もう」
早紀が心の中にある気持ちを出してしまったらしく、むくれる。
僕はそのむくれ方が可愛いと思った。
僕たちは今日の一限目にある講義に出席して、授業が終わった後、二人で町の中にある全国チェーンのハンバーガーショップに少し早いお昼ごはんを食べに出かけていた。
そう、その日は僕がただでさえ寝起きの悪い早紀にモーニングコールを入れるところか