Ｋissしちゃう？
　いつの間にか長い長い大学の夏休みが終わり、九月末から大学の後期の授業も始まっている。


　だが、僕たちは学校に通いながらも、合間合間を縫って遊ぶことばかり考えていた。


　互いにＴシャツはいつの間にか自宅のタンスに仕舞い込んで、長袖のシャツを着ていた。


　もう夏も終わりで、涼しい秋がより深まる頃となる。


　秋はどこかしら切なく、多分にセンチメンタルさを感じさせられる季節だ。


　だが、十月という時季は、紅葉にはまだ幾分早い。


　何せ、九州というところはこの秋深まりゆくシーズンでもまだまだ暑いのである。


　長袖シャツも薄手でよかったし、下はさすがに短パンやスカートじゃ少し寒かったので、ジーンズを穿いているはいるものの、気温は高い。


　ジーンズに汗が付くこともたびたびだった。

　
　僕は一つ、高校時代から変わってしまったことがあった。


　それは夏場も短パンを穿かず、ロングのジーンズで過ごすということだった。

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表紙・目次

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