Kissしちゃう?
 そして授業が始まる時間が来た。


「そろそろね」


「ああ。確か、君たち女子は同じプールでも、隣り合わせの場所だったよね?」


「ええ。男子とは別の場所で泳ぐわよ」


「寒いから風邪なんか引くなよ」


「うん、分かってる」


 早紀が頷き、僕たちは各々の集合場所へと向かった。


 授業が始まる十分前に、僕は男子専用のロッカールーム内で着替えを済ませる。


 早紀も女子更衣室で着替えたらしく、出てきたスクール水着姿の彼女が遠めに見えた。


 僕たち二人は四限目が終わったら、ファミレスで食事する予定を変更して、早紀の部屋で夕食を取ることにした。
 
 
 いかにも寒い時期らしく、彼女が確か「シチュー作ってあげるわ」と言っていたのを思い出す。


 僕は授業中、腹が減ってしょうがなかった。


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