Kissしちゃう?
 ただ、欠点と言えば夜遅く寝て、朝の寝起きが普通の人よりも悪いことぐらいだ。


 だが、僕たちは段々と同化し始めていた。


 やはりカップルとして互いに一緒にいると、自然と似てくるものらしい。


 僕も早紀も離れている場所にいても、思っていることは一緒のようだった。


 まるでテレパシーのようなものだ。


 だが、これさえ持ち合わせていれば、恋人同士で十分分かり合えて、おまけに同化までできる。


 つまりいい類のものであることは言うまでもない。


 僕は早紀の部屋に向かいながら、そんなことばかり考えていた。


 そして彼女の部屋に着く。


 コンコンとドアをノックすると、中から早紀が出てきた。


「いらっしゃい」


 すでに朝食を済ませ、メイクまでしているらしく、彼女は落ち着いた表情でいる。

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