Kissしちゃう?
“<こんばんは、真二。メールありがとう。今、カテキョのバイト終わったの。明日会わない?夜は真二もバイトだろうけど、朝から昼間に掛けて時間空いてると思うから。よかったら連絡ちょうだい。またね。お休みなさい>”
 

 僕は道を歩きながら、あまりに眠気が差していたので、早紀からのメールに目を通し終わると、そのままフリップをパタンと閉じた。


 返信は明日でもいいと思って、だ。


 そして僕も早紀も互いに一人同士で、一夜を過ごすことになる。


 僕はアパートに帰り着くと、ベッドにケータイを投げ出し、思いっきりダイブして、そのまま小一時間眠ってしまう。


 ふっと目覚めると、ベッド脇の置時計は午前三時前を差している。


 僕はバイトから帰って風呂に入っていなかったので、下着代わりのTシャツとトランクス、それにソックスを持って、風呂場へと向かった。


 熱いシャワーを浴びながら、ゆっくりと昼間の疲れを落とす。


 髪の毛にシャンプーして、体を例の柑橘系の香りがするボディーソープを使って、丁寧に洗った。


 熱めのシャワーで泡を残らず洗い流し、全身を程よく温めると、もうさっきまであった眠気はすっかり取れていて、二度寝しなくても済むよう
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