4組の恋模様
腰近くまであった長い髪は胸上くらいまで切って染めた。

「可愛い。」

「ありがとう。」

「足は平気?」

「平気。全然大丈夫。」

「・・・嘘。痛いくせに。」

幼なじみには全てバレてしまうらしい。

「少しね。」

「私は痛み分からないから。言ってよ。逆に言ってくれなきゃ困る。私が・・・支えられないでしょう。」

「ありがとう。」

「ねぇ。柚菜は私が・・・っ。何でもないわ。帰ろう。」

「うん。」


「えっ!?」

「はぁ!?」

「柚菜っ!?」

「福野っ!?」

「えへ?」

「こうなるでしょうね・・・。」

呆れた様に言った琴葉。

「柚菜どうしたの!?」

「そんな驚く?」

「足は!?」

「愛花。落ち着きなさい。」

「あ、ごめん。」

「怪我は靭帯やっちゃってた。」

「えっ・・・。」

「あー全っ然気にしないで!リレー今年も出ますから!」

「・・・でも福野相当辛くね?」

「だーかーらー。私が大丈夫って言ってんの!大丈夫!」

「無理しないでねー?」

「りょーかい。ほらほら。私退院してからはじめての日直なんだから!さっさと席ついてよー」

「そんな事言っといていつもまともに仕事してないでしょう。」

「確かにねぇ。琴葉の言うとおりだわ。」

「あ!琴葉!テスト前の勉強うちらに教えて!」

「また?今度はどこ分からないの?」

「女神降臨!」

「柚菜も休みの分のノート貸すわ。やりましょ。愛花。柚菜に教えてくれる?」

「はーい。」

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