4組の恋模様

「髪は何色？」

「ピンクブラウンの明るめでした。」

「ピンクブラウンって今福野が染めてるよね？」

「柚菜も最初は明るめで毛先につれてピンクでしたけど暗めに染め直して私は毛先につれて甘めのピンクでしな。」

「へぇ。似合いそう。」

「そうですか。ありがとうございます。」

「相変わらずその塩対応ね。」

「何か？」

「いや。相変わらずだなって。」

「相変わらずって中学生の頃知らないですよね。」

思わずキョトンとしてしまう。

「それはどうかな？」

「どうかなって・・・。」

「今は栗橋の事正直好きかよく分からないんだ。」

「なのに愛花泣かせたんですか？」

「ごめんね。」

「だから私に謝ることじゃないんですけど。」

「佐々木の彼氏はどんな人だったの？」

急だな。急すぎて反応ができなかった。

「優しくて大人で私の前を歩く人でした。時々振り返って戻って来ては甘えてそこで一緒になるのにまた離れていくんです。スタスタと。」

「佐々木にぴったりな人だね。」

「え？」

「佐々木だって同じだろ？仲間の前では先頭歩き続けるけど人前じゃ泣かずに耐える。結局弱いでしょ？」

「弱いんですかね・・・。」