4組の恋模様
ガラッ

「申し訳ありません。遅刻しました。」

1時間目数学。あぁ塾でやった所だったな。

と呑気にそう思う。

「おぉ。佐々木。お前が来てないから心配してた。とうしたんだ?」

「学校来る途中に迷子の子に会いまして。ここから30分くらい離れた所が家だったので家まで送ってきた所です。」

「そうか。さすがだな。」

「いえ。当然の事です。すぐ席付きますので授業続けてください。」

「あぁ。」

「はよ。」

「おはよう。春樹。」

コソコソと隣の席の春樹と話す。

「遅刻した理由。嘘だよな。」

「・・・そうね。」

ノートさっさとまとめないと。要点だけ書いとけばいいかな。

「俺理由知ってんだけど。」

「不機嫌な理由それ?」

「不機嫌じゃないけど。」

「オーラが出てるの。」

「吹部の部長とカフェいた。」

「うん。」

あ。写し間違えた。消しゴム・・・。

「ん。」

「ありがとう。それで?」

「キスされてた。」

「っ!?」

「佐々木ー。どうしたー。」

「し、失礼しました。」

「声大きいんだけどっ。」

「学校サボってまで部長と仲良くなりたいわけ?」

「春樹が不機嫌な理由が分からないんだけど。」
< 46 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop