4組の恋模様
「無理。」

「見事にハモったわね。」

「今日琴葉の家行きたい。」

「あ。俺も。」

「じゃあ行こ。」

「あぁ。」

決定事項なのね。もう反論できない感じなのね。

「車呼ぶ?」

「歩きたい!こっそり抜けよ。こっち来て。」

「お前抜け道知ってるってどんだけ抜けてんだ?」

「抜けてどこ行ってるの?」

「陸上競技場とー。リハビリ施設?後は図書館。」

陸上競技場・・・。

「家帰ってへんん?」

「いぬ気せんから。」 (帰る気しないから。)

「二人して京都弁使ってどした?」

「春樹も京都弁にしよー。」

「わかった。琴葉ん家行くか。」

「せやな!」

「結局行くんね・・・。」

「当たり前でしょ?」

3人で並んで歩く道。京都においやした時も。ここにおこしやすからもこうやって毎年歩おいやしたな・・・。

(3人で並んで歩く道。京都にいた時も。ここに来てからもこうやって毎年歩いたな・・・。)

「愛花ん事で先輩に言い過ぎたって自覚はあるんせやかてうち死ね。とか言うてしもたんどすなぁ。」

(愛花の事で先輩に言い過ぎたって自覚はあるんだけど私死ね。とか言っちゃったんだよね。)

「そらあんた言い過ぎやろ。」

(それはお前言い過ぎだろ。)
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