4組の恋模様
圭人〜

雪音に過去の事は言えないままだ。

吹奏楽部で吹く彼女を好きになったのはいつだったか。

結局彼女に想いを伝えられないまま雪音の事を好きになってしまった。

「・・・はぁ。」

「おっはよーん!圭人。」

「気持ち悪い。」

「うわ・・・。機嫌悪っ。」

「別に。」

「お前マジで雪音ちゃんの前とキャラちげぇな。」

「かわんねーよ。」

「なんかあったわけ?愛花ちゃんの事?」

「・・・お前な。」

「全部中途なんじゃね?」

わかってる。そんなこと。

「ま。お前みたいなのをもう一人知ってる。」

「は?」

「過去の女を忘れらんねーでそのまんま引きずってる奴。」

「別に愛花とは。」

「何もなかったとは言わせねーよ?」

「・・・。」

「雪音ちゃんの事考えろよ。お前の気持ちがしっかりと自分に向いてないこと気付いてる。」

「・・・んな事。」

どうしよもねーよ・・・。

先輩後輩関係。俺は過去の出来事から離れられない。

秘密を抱えながら進む2人の関係。
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