俺様社長はカタブツ秘書を手懐けたい
話を振られた専務は、これまで穏やかだった表情を冷ややかなものに変え、ビールが入ったグラスに手を伸ばして反論する。
「仲がいいわけではありませんよ、あんな変わり者。年が一歳違いで、お互い減らず口を叩いても居心地がいいから一緒にいるだけです」
「それ、十分仲良しだと思いますよ」
素っ気なく吐き捨てた彼に、エイミーがすかさずツッコんだ。
確かに、悪態をついていても嫌い合っている感じは皆無だもの。専務は今みたいなお酒の席でも、誰に対しても敬語を崩さず温和なのに、不破さんのことになるとなぜかツンツンしちゃうから面白い。
私はクスクスと笑い、クールにビールを煽る姿もカッコいい彼に質問する。
「不破さんとはいつからの付き合いなんですか?」
「お互い学生の頃からなので、十年くらいになりますかね。同じカフェでバイトしてたんですよ」
「へぇ~」
意外な事実に、私は目を丸くして相づちを打った。
このイケメンなふたりが店員だったとは、贅沢なカフェだな。黒い腰エプロンを巻き、ワイシャツを腕まくりした姿でふたりが働くカフェなんて、目の保養に毎日通うわ。
「仲がいいわけではありませんよ、あんな変わり者。年が一歳違いで、お互い減らず口を叩いても居心地がいいから一緒にいるだけです」
「それ、十分仲良しだと思いますよ」
素っ気なく吐き捨てた彼に、エイミーがすかさずツッコんだ。
確かに、悪態をついていても嫌い合っている感じは皆無だもの。専務は今みたいなお酒の席でも、誰に対しても敬語を崩さず温和なのに、不破さんのことになるとなぜかツンツンしちゃうから面白い。
私はクスクスと笑い、クールにビールを煽る姿もカッコいい彼に質問する。
「不破さんとはいつからの付き合いなんですか?」
「お互い学生の頃からなので、十年くらいになりますかね。同じカフェでバイトしてたんですよ」
「へぇ~」
意外な事実に、私は目を丸くして相づちを打った。
このイケメンなふたりが店員だったとは、贅沢なカフェだな。黒い腰エプロンを巻き、ワイシャツを腕まくりした姿でふたりが働くカフェなんて、目の保養に毎日通うわ。