俺様社長はカタブツ秘書を手懐けたい
駐車場に戻り、再び車に乗り込んだ。別のレストランに向かって車を発進させる不破さんに、私は肩をすくめて謝る。
「すみません、お見苦しいものを見せて、気を遣わせてしまって」
「いつものことだよ。気分が変わっただけ」
彼は正面を見据えながら平然と言うけれど、それが本心ではないことくらいわかる。さりげない気遣いに、心の中で感謝した。
それもつかの間、不破さんは遠慮なくズバッと言い当ててくる。
「元カレと友達が、知らない間に親密になってたってとこか」
「うっ……おっしゃる通りです」
はっきり口にされると余計ショックを受け、私は頭を垂れた。
でも、彼から切り出してくれたおかげで、こちらも心のもやもやをすんなりと吐き出すことができる。
「元カレとはもうなんの関係もないので、あの子が好きになっても一向に構わないんです。ただ、やっぱり内緒にされてたのは悲しいし、なにか裏があるんじゃないかと思ってしまって……。一緒に住んでる子だから、なおさら」
相手が颯太だというのはもちろん衝撃だったが、それより、桃花とはなんでも話せる間柄だと信じていたから、彼女がこんな秘密を抱えていたと知って動揺しまくっているのだ。
「すみません、お見苦しいものを見せて、気を遣わせてしまって」
「いつものことだよ。気分が変わっただけ」
彼は正面を見据えながら平然と言うけれど、それが本心ではないことくらいわかる。さりげない気遣いに、心の中で感謝した。
それもつかの間、不破さんは遠慮なくズバッと言い当ててくる。
「元カレと友達が、知らない間に親密になってたってとこか」
「うっ……おっしゃる通りです」
はっきり口にされると余計ショックを受け、私は頭を垂れた。
でも、彼から切り出してくれたおかげで、こちらも心のもやもやをすんなりと吐き出すことができる。
「元カレとはもうなんの関係もないので、あの子が好きになっても一向に構わないんです。ただ、やっぱり内緒にされてたのは悲しいし、なにか裏があるんじゃないかと思ってしまって……。一緒に住んでる子だから、なおさら」
相手が颯太だというのはもちろん衝撃だったが、それより、桃花とはなんでも話せる間柄だと信じていたから、彼女がこんな秘密を抱えていたと知って動揺しまくっているのだ。