不覚にもアイツにときめいた

机に戻った時、近くから声が聞こえた。


『相変わらずだよねー田中さん。』


今日も制服ビシッと着てるし、相変わらず地味だし』


こんなの日常茶飯事だ。


どうってことない。

その時

バサバサバサ

物が落ちる音がした。

(何今の音！)

「すんません～俺で～す」

「何やってるのー遠藤君」

「いやーちょっと当たっちゃって」

それまで噂していた女子社員の声はいつのまにか遠藤の方になっていた。

「田中さん。」

「はい。」

「お昼行っていいよ。」

「分かりました。」

そして私はバックを持ち、食堂に向かった。