不覚にもアイツにときめいた
(あ、もうない…。焼いておこう…。)


お肉を焼いていたその時


「うわ、最悪!蚊にさされた!」


社員の高橋君の声が聞こえた。


(私、塗り薬ある!)

「良かったら、どうぞ…。」

私はリュックから塗り薬を取り出し、高橋君に渡した。

「ありがとう、田中さん!」

「ねえ誰かティッシュある?」

「どうぞ。」

「ありがとう!」

(は!お肉が…!)

ジュー

「皆さん焼き上がりましたよ。」

「田中さんありがとう。」

「いえ…。」

(あ、ペットボトルのお茶ない…。)

「私、ちょっと買い出しに行ってきます。」

「あ、ありがとうー!」

そして私は財布を取り出し、お茶を買いに行った。





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