不覚にもアイツにときめいた
「…頂きます。」

「どーぞ。」

そして私はお肉を食べた。

「…美味しい。」

「だろ?」

「あなたが作った訳じゃないですよね?」

「あ、言ったな!?持ってきたの俺だし!」

「ああ、そうですか。」

「お前もうちょい嬉しそうな顔しろよ!」

「…ありがとうございました、ごちそうさまでした。では私はコンビニ行きますので。」

「あ、おい。」

そしてスマホをポケットから取り出し、Googleマップを開いた。

(この近くね。)

歩いたその時、

「…おい。」

遠藤が私を呼び止めた。

「…え?」

「コンビニそっちじゃないぞ。」

「嘘…。」

「田中ってやっぱドジだな!」

「なっ…!」

「い、今のはちょっと間違っただけで!」

「はいはい分かったからほら行くぞ。行くんだろコンビニ」

そう言って遠藤はスタスタ歩き出した。

(…どうしてこの人はこんなに私に構うんだろう…。)






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