不覚にもアイツにときめいた
クスクス

多分これは、人助け。

とゆうか俺が嫌なだけなんだろう。

気づいたら俺は、田中の元へ向かっていた。

「へえー良くやるよな。」

そして田中の前に行き、落ちたしおりの冊子を拾っていた。

そして俺はパラパラしおりをめくっていた。

(…よく出来てるなこれ…。)

田中が作ったしおりは綺麗な手書きで写真とかも貼ってあってすごく分かりやすかった。


まるでガイドブック並みだ。


「…返して下さい。私は帰りますので…。」

俺は田中の言葉をスルーし、無我夢中でしおりをパラパラとめくった。

「お!何これ…。」

そして思わず

「すげー分かりやすいじゃん。部長!」

口にも出していた。


「ん?」

その時俺は部長が以前娘さんにもうすぐ出産予定する話を聞いていた事を思い出した。

たまたま、しおりに安産祈願の神社が載っていたからだ。

「部長の娘さん、確か10月にご出産予定でしたよね?」


「ん?そうだけど…。」


「ここ安産祈願の神社あるみたいですよ!」

(田中よく調べたな…。つかこれ一人でやったんだよな…?)


「お!そうか!こんな所に神社が…。よし行こう!」


「見して見して!」

そして俺の回りにはいつのまにかたくさんの人が集まっていた。

そして皆田中の作ったしおりを床から拾いパラパラとめくっていた。


「わ!すごい!こんな所で星が綺麗に見れるんだ。
これ凄く助かる~!!」

近藤さんも無我夢中で田中の作ったしおりを見ていた。

「BBQの後、なーんかもの足りないしどうしようか悩んでたんだよね。田中さん、ありがとう!」



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