私の好きな警察官(ひと)!
「世話してる覚えはねぇよ」


やっぱり変わらずツレない蓮見さんに、私の心臓は人知れずギュンギュンしていて、本当は今すぐ抱きつきたいくらいなのに、それが出来ないもどかしさで気が狂いそう。



「うわ!見かけ通りのクールっぷり!こりゃ赤羽はドMだね」


「こんな奴のどこがいいんだよ、赤羽」


ミヤのツッコミにカァッと赤くなる頬を7月の風が余計に火照らせていく。確かに私はMですよ、それもお察しの通りドのつくMで、そりゃもう蓮見さんのクールっぷりにはいつも身悶えてますよ!!



ってか、


「うるさいな!生田には関係ないでしょ?」


聞き捨てならん!!生田のくせに!!



「いーや、あるね。大ありだね」


「なんで大ありなのよ!チャラ生田なんかに私の恋愛に口出される筋合いは1ミクロンもありませんから」


「……ったく、お前のツレはみんなうるせーな。お前らここ交番だってこと忘れてんじゃねーだろうな?」



私と生田の言い合いに痺れを切らした蓮見さんは、ベッと軽く舌を出して『帰った、帰った』と言わんばかりに片手で私たちを追い払う。



あぁ、その仕草もまた最高に萌える。



「と、とりあえずみんなアパートに急ごっか!買い出しもあるし、時間なくなっちゃう!」



荒ぶる気持ちを抑えて、それっぽい理由でこの場から離れようと試みる私がいつもと違いすぎて蓮見さんは首をかしげながら不思議に思っているらしい。


違うんですよ、蓮見さん。
私は今日だってこんなに蓮見さんが好きで好きで、大好きすぎて苦しいんですよ!?


本当はタコパなんかよりずっと、蓮見さんと交番でイチャイチャしたいんですよ!?
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