私の好きな警察官(ひと)!
「昨日は楽しめたかよ」
私を見ることなく、ボソッと投げかけられた質問に一瞬キョトンとしたものの、
「あ、はい。たこ焼き美味しく出来ました!」
答え終わる頃には、生田のことなんて頭の中から消えていた。
「……あっそ」
「そうだ、出来たて差し入れに来れば良かったですね!そしたら蓮見さんにもまた会えて一石二鳥でした」
自分から聞いてきたくせにやけに興味無さそうな声で返事をされるのはいつものこと。そんな蓮見さんにもめげずに話続ければ、
「何もなかったか?」
主語がない蓮見さんの言葉に、再び首を捻る。
多分、蓮見さんが聞いてるのは騒いで近所迷惑になったりしなかったか?ってことだろう。アルコールのせいもあってみんなテンション高めだったから保証は出来ないけれど、
「ん〜……多分、セーフだと思います」
私の答えに、グッと眉間に皺を寄せた蓮見さん。
あれ、どうしよう。質問と答えが不一致だったかも。
「……なんだ、セーフって」
「えっと……お酒も入ってたので、それなりに盛り上がっちゃったと言いますか。あ、でも!大人なので、ちゃんと」
「もういい」
……フイッと私から視線を逸らして、手元にある日誌に何やら書き込む蓮見さん。
いつもの事とは思いながらも、自分から聞いてきたくせに!とちょっとムッとしてるのも事実で。
「昨日、みんなが帰ったあとに1人でもう1回会いに来ようと思ったんですけど、さすがに0時を少しすぎてたので、夜道も不気味で断念しました」
片付けもあったし、と続けながら頬を膨らませる。
私ばっかり、蓮見さんに会いたいと思っているこの関係がすごく悔しい。