私の好きな警察官(ひと)!
あーあ、やっぱり蓮見さんとの花火大会は、夢で終わってしまった。ならせめて、今度の蓮見さんのお休みにでも二人でどこか出かけたり……
「なんだよ、言いたいことあんなら言え」
チラリと視線を向ければ、同じく私へと視線を移した蓮見さんとバチッと目が合って悶える。
クゥウウ!!何度も何度も経験してるのに、痺れるこの感覚は一体いつになったらなくなるんだろう。
「蓮見さん、今度のお休みはいつですか?」
前にも同じ質問をしたら、プライベートにまで突っ込んで来るなと冷たく突き放されて終わったのは言うまでもなく……
もちろん、今回も似たようなことを言われて呆気なく散るだろうと思われた私の質問に、
「今日が非番でこれから上がり、明日は日勤……だから、その次が休みだな」
蓮見さんは思いがけず真面目な答えをくれた。
「そ、それって……つまり!!」
今日は木曜日で非番。
これから浪岡さんに引き継ぎを行って帰るところなのだろう。
そして明日は金曜日で日勤。
その次の日がお休みってことは……
「土曜日」
「っ……!あの、土曜日……映画とか行きません?あ、もちろん全額私持ちで!あの、えっと……」
そこまで言って、自信を失くす。
蓮見さんのことだからきっと、いや絶対。休みの日までお前に会いたくねーよ、なんて辛口なコメントをくれるに決まってる。
「あ、やっぱナシ!今のナシで……!って、やば!8時すぎてる」
蓮見さんの返事を聞くより先に、自分の言葉を自分で撤回して、ふと視界に入った交番の掛け時計の時刻にギョッとした。