私の好きな警察官(ひと)!

キリッとした切れ長の瞳。

スっと筋の通った高い鼻。

男らしくゴツゴツした喉仏。


少し口角の下がった不機嫌そうな口元にすら、何だかやけに色気を感じてしまうほど。



「あ、あの……彼女、彼女いますか?」



思わず口をついて出た自分の言葉に自分でも驚いたけれど、こんなにタイプの男の人に今まで出会ったことがないから仕方ない。



これは、ロドリゲスの代償に神様がくれた運命の恋なんだ。



本気でそう思ってしまうほど、



「は?ロドリゲスはどうしたんだよ。つーか、何だ?朝から酔っ払いか?」



「私、赤羽 香恵と申します!あの23歳です!……えっと、すごくタイプです!付き合ってください!」



私を彩る全ての要素が、それはもう、これでもか!!ってくらいに叫んでる。『この人が欲しい!!』って。



「……おい、高橋。朝からやべぇ来客だ。アルコール探知機持ってこい」



目の前でさらに眉間にシワを寄せ、奥の部屋にいるらしいもう1人の警官にとんでもない指示を出した彼に、私は慌てて否定する。



「え、ちょ……!あの、私酔っ払いじゃないですから!」


「……じゃあ薬か?」


「いや、いやいや!落し物……そう、私、昨日の夜にロドリゲスの長財布を落としたみたいで届いてないかなって!
それで、交番に来たら、あんまりにもあなたがタイプだったので……勢いでつい、告白を」




だから、決して怪しいものじゃないんですよ!
酒も薬もやってません!いや、昨日は飲んだけど、もう抜けたから。平気だから!

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