私の好きな警察官(ひと)!
結局、私の言うことなんか何1つ信用してくれない彼に、有無を言わさずアルコール検査をされ、軽い職務質問を受け、
挙句の果てには
「落し物しただけならややこしい登場すんじゃねぇ」
なんて言われて。
「仕事増やしやがって」
とまで言われてしまったのだけれど。
「あの、蓮見さん!」
「……どこから俺の名前を?」
「あ、さっき遺失届出書を書いた時に担当者欄にお名前書くのが見えたので」
「……痛恨のミス」
「下の名前はなんて言うんですか?ちなみにおいくつですか?私みたいなタイプ、彼女にどうでしょう♡?」
やっぱり私の彼に対するお熱は冷めることを知らず。
それどころか交番からアパートに戻りたくない!と思うほど、離れがたくなってしまっていた。
もちろん、蓮見さんは
「苦手なタイプにガッツリ該当」
なーんて、やっぱりツレないんだけど。
そんなところもやっぱり……胸熱。
「じゃあ、とりあえず連絡先教えてください!」
「1 1 0だ」
「それは交番に繋がる番号じゃないですか!それくらい私だって知ってますよ!馬鹿にして〜!」
「アホか、誰が今日会ったばっかの、しかも比較的頭の弱そうなヤバい女に個人情報漏らすんだよ。とにかく財布がもし届いたら連絡が入るだろうから、今日のところは大人しく帰って寝るんだな」
「うぅ……手厳しいっ」
「警察官を口説こうなんて、お前ごときには10年はえーよ」
そう言って笑った蓮見さんの笑顔が、
思ってたよりもずっと可愛くて反則だと思った。
あー、絶対!絶対、この人を振り向かせて見せるんだから!!