私の好きな警察官(ひと)!
今すぐ泣きついて、嫌だと泣いてしまえたらどんなに楽だろう。もういっそ警察官なんてやめて、私だけの蓮見さんになってくれたら、どんなにいいだろう。
だけど、それはきっと蓮見さんじゃない。
初めは完全に一目惚れだったけれど、知れば知るほど街のみんなのために働いている蓮見さんに惹かれたのも事実で。
「あぁ。俺はこの仕事に誇りを持ってる」
「……なら、私はそんな蓮見さんを誇りに思います」
だから、これでいいんだと思う。
私が追いかける今の関係が、私たち2人の関係を上手く保ってくれるなら……それでもいいと思えるくらいに、私は彼が好きなのだと思い知らされた。
「嘘は、つきたくなかった」
不器用な言葉だけれど、ちゃんと私のことを考えてくれてるんだって伝わってくるから。こうして本当のことを直接顔みて話してくれる蓮見さんだから、これから先も何があっても信じていようと思えてくる。
「その言葉だけで、全部許せちゃうからズルいです」
「やっぱ、不安になってたんじゃねーかよ」
だって、私ばっかり好きだから。
安心できる要素が私には何一つないんです。
なんて言えるわけないから、『そんなことないですけど』と言葉を濁した私にジリッと蓮見さんがまた少し距離を詰めた。
「すごい待ちました?……電話でも良かったのに」
ちゃんと寝ましたか?
仕事で疲れてるはずなのに、私なんかのためにこんな時間にこんなところまで来て、
「……会いたかったからわざわざ待ってたんだろーが」
「っ、」
「なんだよ、その驚いた顔は。
自分の女に会いに来て何が悪い」
「〜〜っ!!」
そんな甘い言葉で私を乱すなんて、蓮見さんってば一体どうしちゃったんですか。
あぁ、神様……どうしましょう。
今日は幸せすぎて眠れそうにありません。